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第47回・工業用のミシンにはどんなものがあるの? 縫い継ぎのスタイル篇


工業用ミシンの種類について、前回は、縫い目(ステッチ)による分類についてお話ししました。今回は、縫いによって連続する継ぎ目(シーム)のスタイルによる分類についてお話ししたいと思います。

シームによる工業用ミシンの分類は、JIS L 0121という工業規格で定められています。この規格では、縫い合わされる生地の枚数・針の位置・生地の重なり具合などの状態によって、作り出されるシームのスタイルを8つの「クラス」として分類されます。シームを形成する上で直接関係する生地の端を「特定縁」それ以外の端を「非特定縁」と呼びます。
それでは、それぞれのクラスについて順を追ってご紹介しましょう。
・クラス1
複数の生地からなり、生地が2枚の場合、特定縁がそれぞれ同じ側にあるスタイルです。イメージとしては、生地を2枚以上重ねて一方の端を縫い付ける形となります。
・クラス2
複数の生地からなり、生地が2枚の場合、特定縁が互いに相反する形で重なり合うスタイルで、イメージとしては生地を互い違いに重ねた形で縫い合わされます伏せ縫いなどはこれに分類されます。
・クラス3
複数の生地からなり、生地が2枚の場合、1枚は特定縁が片側に、もう1枚は特定縁が両側にあるスタイルで、一方の生地で他方の生地の端を包み込むように縫い合わせる形となります。
・クラス4
複数の生地からなり、生地が2枚の場合、特定縁が相反する状態はクラス2と同じですが、双方の生地を重ねずに突き合わせた状態で縫い合わされるスタイルです。偏平縫いや、互いに折り返した生地同士を突き合わせて縫い合わせる「割りはぎ」はこれに分類されます。
・クラス5
1枚以上の生地からなり、生地が1枚の場合は両側とも非特定縁、すなわち継ぎ目が端にこないスタイルです。紐などをまたぐようにして縫い付ける「コーディング」や、紳士背広などで芯地をハの字状に縫い付ける「ハ刺し」などがあります。
・クラス6
1枚の生地からなり、特定縁が片側にあるスタイルです。主に生地の端を始末する場合に用いられます。
・クラス7
複数の生地からなり、特定縁が1枚だけ片側にあり、残りすべてが両側にあるスタイルです。
・クラス8
1枚以上の生地からなり、すべての生地において特定縁が両側にあるスタイルです。刺繍などはこれにあたります。

前回・今回とJIS規格における工業用ミシンの分類についてお話ししてまいりましたが、工業用ミシンは装置によって他にもいくつか種類分けされています。次回はその中でも、ミシンで重要な役割を担う布送り装置の種類についてお話ししていきたいと思います。

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