ニットリビア・バックナンバー

第27回・プリント染色で使われるものには何があるの?


前回まで染色の中でも主に浸染、つまり液体に浸して染める方法の染料などについてお話ししました。今回は、捺染つまりプリントで使用する薬品を紹介していきたいと思います。

まずは、捺染と浸染の特色について説明させていただきます。
浸染は、繊維や糸の段階、あるいは生地や製品の段階でも染色できますが、色の違う糸を使ってボーダーやチェック柄・ジャカードなどある程度の模様をつくり出すことはできても、それ以上の複雑な模様をつくり出すには限界があります。一方の捺染は、基本的に生地や製品の段階にならないとできませんが、浸染よりも複雑かつ多様な模様や意匠などを自由に表すことができます。

話がそれましたが、ここで捺染で使用される主な薬品について紹介いたしましょう。

●ピグメントレジンカラー
主に捺染に使われる色素で、水や有機溶剤に溶けず、なおかつ繊維にもなじまない色素のことを顔料と呼びます。顔料とは、特定の光の波長を吸収することで色を出す不透明な物質の総称で、ペンキや絵の具と言った塗料などに広く使われています。ピグメントレジンカラーとは、顔料を粉末状に分散させて、合成樹脂で繊維上に接着させるものです。基本的にどの素材にも使えますが、使用する顔料や樹脂によっては、水や有機溶剤への耐性が落ちたり、カチカチに固まったりする場合があります。
●捺染糊(なせんのり)
染料を含む溶液に適当な粘り気と流動性を与え、1)均一な染色効果・2)シャープな模様付け・3)十分なの濃さを出すために使用されます。繊維の素材やプリントの方法、染料の付け方に応じて糊となる物質を調整して使われます。
●染料溶解剤
文字通り染料やその他の薬品が溶けるのを助け、また分散状態をよくするために、捺染糊に加えられます。代表的なものには尿素(エマルジョン)があります。
●抜染剤(ばっせんざい)
既に染色された部分の染料を化学反応させて、色素が抜けた状態にすることで模様を付けるために用いられる薬品です。
●防染剤(ぼうせんざい)
あらかじめ色素の付着を防ぐことで模様を付けるために用いられます。染料の浸透を防ぐために使われるロウ(蝋)にかわ(膠)、化学反応による着色を防ぐために使われるpH(ペーハー)調整剤などの薬品があります。これらをそれぞれ物理的防染剤化学的防染剤と呼びます。
ちなみにpHとは酸またはアルカリの度合いを示す指標で、pH7が中性これより数値が小さければ酸性大きければアルカリ性となります。

以上3回にわたって染色に使用する染料や薬品について紹介してまいりましたが、次回は染色に使う機械設備についてお話ししていきたいと思います。

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