ニットリビア・バックナンバー

第18回・糸はどのようにして作られる?


前回までは、さまざまな繊維素材について紹介してまいりましたが、今回からは次の章として、これら繊維素材が使われる「糸」について、いろいろとお話ししていきたいと思います。

衣服は、ボタンやファスナーなど装飾品の一部を除いて、言うまでもなく糸を使って作られます。ニットや織物の生地になったり、生地同士を縫い合わせたり、あるいは装飾品を縫い付けたりと、用途もさまざまです。
それでは、糸はどのようにして作られるのでしょうか。

それぞれの素材でもちょっぴりお話ししましたが、素材によって繊維の長さが異なります
綿や毛、麻といった天然繊維は、絹を除いて繊維の長さは短めです。麻の場合、繊維を採る部位によっては長いものもありますが、それでもせいぜい2メートル程度で、絹のように延々と長い繊維は採れません。これらは短繊維(素材)もしくはステープルとも呼ばれています。
一方、人工繊維と絹は、それだけで糸になりうるぐらい繊維が長いため、長繊維(素材)もしくはフィラメントとも呼ばれています。但し長繊維素材でも、適宜任意の長さに切り分けて短繊維にすることもあります。
糸は、これらの素材を単独あるいは数種類使用し、そのまま使ったり引き揃えたり、短繊維の場合は繊維をできるだけ平行に並べて撚りをかけて作られます。後者は特に紡績(工程)と呼ばれ、そうして作られる糸は紡績糸(スパン糸)と呼ばれています。それぞれの素材の性質によって、いろいろな糸が作られるわけです。
撚りをかけるとは、まず繊維や糸を平行に引き揃え、テンションをかけながら互いにらせん状にねじりながら巻き付かせることです。撚りの方向によって、市販のネジと同じ撚り方の右撚り(S撚り)とその逆の左撚り(Z撚り)とがあり、単糸の場合は原則左撚りがかけられ、複数の糸を撚り合わせる場合は、力学的な偏りをなくすために、原則右撚りがかけられます。
次回は、糸の性質を決定付ける要素である、繊維の長さと太さについてお話ししていきたいと思います。

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